「ヨネックス トマス杯&ユーバー杯 ジャパン2006」大会8日目は、ユーバー杯決勝戦が行われ、中国が優勝し5連覇を達成した。
王者中国と初めて決勝に進出したオランダの試合は東京体育館で行われた。強力な布陣の中国は第1シングルスにツァン・ニンが立ち、オランダのアテネオリンピック銀メダリスト、世界ランク6位のミア・アウディナとの対戦となった。この試合は、2004年アテネオリンピック決勝の再現となった。また、ミアは元インドネシア代表で、母国で行われた94年ジャカルタ大会に出場し、中国との決勝ではツァン・ニンを破って2度目の優勝をもたらしている。「ヨーロッパではユーバー杯はそれほど強く意識されていないが、私にとっては特別なものだ。」と話すように、この試合の行方が優勝を左右する大事な戦いとなった。
第1ゲームは一時、ツァンがミアのミスから5点連続で得点するなど17-10とリード。ミアも懸命に追い上げを見せ、絶妙のヘアピンなどで追い上げたが届かず、21-18でツァンが勝った。第2ゲームもツァンが19-16としたが、「早く決めようとしたが低めのショットをネットにかけたり、追い風でアウトになったりしてしまった。また後半疲れてしまった。」と反省するように19-20から最後はフォア奥からのレシーブがアウトになり19-21でミアが粘りを見せ1-1とした。
第3ゲームは序盤からツァンが大きくリードして12-2としたが、第2ゲーム同様決め決め急いだためかミスが目立ち、逆に15-16と逆転されてしまった。しかし「平常心を失わないようつなぐことを考え」プレーしたツァンは20-18とリード。最後はミアがショットをネットにかけ、21-18でこのゲームをものにした。ベテランとしてユーバー杯に5回出場したことについて「第1シングルスを任され勝てばチームのモチベーションが上がるので大事な試合だと思って臨んだ」と喜びを語った。一方敗れたミアは「絶好調だった。最初の対戦から12年がたつが、無くすものはないと思いプレーした。北京オリンピックを目指して頑張りたい」と今後も競技続行の抱負を語った。ミアについてツァン・ニンも「私が初めてユーバー杯に出たときから対戦してきたし、10数年世界各地でも戦ってきた。とても優秀な選手だと思っている。」と、今後もライバルとして切磋琢磨していきたいと話した。
続く第2シングルスは中国の世界ランク2位、シェー・シンファンとデンマークの世界ランク44位、ジューディス・ミューレンダイクスが対戦した。世界ランクで格下のミューレンダイクスだが、この大会に入り調子を上げてきた。第1ゲーム21-17で失うが、第2ゲームは16-13とリード。ここでスマッシュミス、レシーブミスが相次ぎ19-16と逆転され、最後はミューレンダイクスのドロップショットをクロスヘアピンで切り返され、21-18で敗れ、中国があと1勝とした。敗れたミューレンダイクスは「こんないいプレーが出来たことには私自身が驚いている。リラックスして、練習、試合に臨み、プレッシャーをかけずに出来たことで大きな自信となった。」と満足した様子だった。一方勝ったシンファンは「疲れがあって第2ゲームリードされたが、相手のバックがよくコーナーをつかれていたので、フォアに球を集める戦法を取った。今日初めて接戦になり、まだ体力が足りないと感じた」と帰国したらすぐに臨む、国内大会に早くも照準をあわせていた。
王手をかけた中国の第3シングルスは世界ランク14位の19歳ジャン・ヤンジャオとオランダのレイチェル・ヴァンクーセンの顔合わせとなった。
「最初は緊張したが先にリードしたことで落ち着いてプレーできた」の言葉通り、21-19、21-7と圧倒し、中国が優勝を決め5連覇を達成。この大会1ゲームも落とさない完璧な試合内容だった。
李永波ヘッドコーチは「勝てると信じていた。中国が強い秘訣は合理的トレーニング、科学的トレーニング、そして国を背負うという選手たちの志」だと喜びを語った。
ユーバー杯の表彰式では高円宮妃殿下よりメダルの授与が行われた後、国際バドミントン連盟のカン・ヨンジュン会長よりユーバー杯が中国の李永波ヘッドコーチに授与された。
あすはトマス杯決勝、中国対デンマークが行われる。