日本代表が本格的に新システムで練習を開始したのは、2月に行なわれた東京合宿。朴柱奉ヘッドコーチは新システムについてこう話していました。
「1回のミスで点数が動くので、より集中しなくてはいけない。これまで14−10だった局面は、20−16に置き換えられるわけでなく、20−12から20−14くらいの感じになると思う。同じ4点の意味が違うので、選手がそのイメージを持つことが大切」
まだ慣れていないルールのもと、ホームでビッグイベントを迎える日本。不安な部分はありますが、慣れていないのは程度の差こそあれ、どこの国も一緒でしょう。新展開に惑うことなく、日本チームには自分たちの力を出してほしい。それには、観客席からの力強い応援が、何よりの助けになるに違いありません。みなさん、ぜひ「ニッポン!」コールを響かせましょう。

では、新システムについて、簡単に説明しましょう。これまでのルールでは、1ゲームは15点(女子シングルスは11点)で、サーバー側にのみ点数が入りましたが、今大会では1ゲーム21点、サービス権に関係なくラリーに勝ったほうが得点します。どちらにサービス権があろうが、ひとつミスをすれば点が動くこのシステム。これまで試験的に行なわれている国際大会を参考にすると、ゲーム展開が速まり、試合時間はだいたい30分から45分に収まります。ファイナルでも60分程度で、「体力的に助かる」という選手も多いです。一方でつねに集中力が必要とされ、精神的にはより厳しい戦いになるでしょう。

新ルールについて、日本代表選手たちに印象を聞きました。
- 佐藤翔治選手(男子シングルス)
「展開が速いと思うので、離されないように最初から飛ばさないといけないかなと思う。リードしていれば、最低でもサービスオーバーをしていればいいが、逆にリードしていないときついものがある。格上の選手と戦うにはいいかもしれないですね」
- 米倉加奈子選手(女子シングルス)
「女子シングルスは、時間的にそれほどいままでと変わらないのでは。つまらないミスはできないと思います。慣れるまでゲーム展開が読めないので、とくに精神的な面で難しい。これまで経験で勝っていた選手には、それがゼロになる部分はありますね」
- 舛田圭太選手(男子ダブルス)
「速いゲーム展開になりそう。点数の取り方や、ここを止めようというのがわからないから、どの選手もまだぎこちないと思う。でも試合をしているうちにいろんな発見ができるし、悩まずチャレンジすることが大事。これからの合宿でも気づいたことをチームにいっていきたいと思います」
- 池田信太郎選手(男子ダブルス)
「サービスがとにかく重要。緊張するとは思いますが、サービスから3本目は得意なほうなので観てほしいです」
- 潮田玲子選手(女子ダブルス)
「ラリーポイント制だとすぐに追いつけたりするので、上の選手に勝つチャンスが出てくると思うし、せることも多くなると思う。早く慣れていきたい。楽しみな部分はあります」
選手たちに共通する認識は、展開が速くなる、これまで以上につまらないミスはできない、ゲームメイクの方法を探ること、格下が格上に勝つチャンスが広がる…などなど。全体的に緊迫ムードが高まる要素なので、選手は集中力をいままで以上にコンスタントに発揮しないとならないでしょう。よりスリリングな展開を、観客は楽しむことができるかもしれません。
7点×5ゲーム制が試験導入された4年前、ヨネックスオープンジャパンで3位と結果を残した舛田圭太選手は「悩んだら終わり。迷わず試して失敗も成功も楽しむこと」と、新ルール対策を語ります。日本は国際舞台では挑戦者の立場。新ルールの採用はその点有利に働きそう、という明るい見通しもあるのです。ヨネックストマス杯ユーバー杯ジャパン2006で、どんなバドミントンが見られるのか。そして日本代表が新ルールにうまく対応して、すばらしいプレーを見せてくれることを、楽しみにしていましょう。 |