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リーグ戦組み合わせ決定!熱戦が繰り広げられる予感

トマス杯・ユーバー杯の組み合わせが決まった。各グループの対戦をもとに、優勝に有利な立場にいるのはどのチームなのかを分析してみよう。


PHOTO数日前に東京で行われた組み合わせ抽選会の結果を見て、思わず笑みが浮かんだ関係者もいれば、がっくりと肩を落とした人達もいただろう。もちろんすべてのチームが楽な対戦相手を望んでいたに違いないが、組み合わせのいかんに関わらず、どの国にも順位決定リーグの2試合と決勝トーナメント1回戦の1試合の最低3試合が必ず用意されている。この点がトマス杯・ユーバー杯の美点の1つでもある。順位決定リーグを1位で通過したチームにはシード権が与えられ、決勝トーナメントでは準々決勝戦から出場できる。

順位決定リーグで1位になるということは、選手は他のチームの選手よりも1日余分に休養できるというメリットがあるだけでなく、4つのシード枠の1つを確保するという大きなアドバンテージもある。


イ・ヒョンイル (韓国)トマス杯を見てみよう。最も厳しいグループは韓国とインドネシアが同居するBグループだ。ともにトマス杯の優勝候補であり、順位決定リーグから激突しなければならない。同じ組のニュージーランドが奇跡を起こさない限り、韓国とインドネシアの対戦で負けた方がこのグループの2位となり、決勝トーナメント1回戦でAグループの3位と対戦することになる。そこを勝てば、対戦表上で中国のいるAグループ1位と対極のブロックにあるDグループの1位(マレーシアが候補)と準々決勝で対戦する。

以上をまとめてみると、Bグループの韓国対インドネシアの敗者が準々決勝でマレーシアと当たり、準決勝でデンマークと対戦する。その勝者が、トマス杯大本命の中国と決勝戦で戦うことになる。順位決定リーグの戦いでは、このあたりをにらんだ戦略的なかけひきが見られるかもしれない。


チェン・ジン (中国)さて、Aグループ(中国、インド、ドイツ)に目を移すと、ここはそれほど複雑な戦略はないだろう。インドとドイツはトップシードの中国を倒すことは難しい。Aグループで3位になればBグループ2位のチーム(韓国かインドネシア)と対戦しなければならないため、インドとドイツの直接対決では、両チームは全力を尽くしてAグループの2位を確保しようとするだろう。インドは今回6年ぶりにトマス杯本選に出場しているものの、ドイツとの対戦では接戦が予想される。




タウフィック・ヒダヤット (インドネシア)
Bグループ(韓国、インドネシア、ニュージーランド)は、前述の通り、厳しい戦いが予想される。イ・ヒョンイルとタウフィック・ヒダヤットが直接対決する可能性もある韓国とインドネシアの試合は、仙台を舞台とする順位決定リーグのハイライトの1つになるだろう。ダブルスでも、インドネシアと韓国の若手シャトラー達の熱い戦いが繰り広げられるはずだ。







佐藤翔治 (日本)Cグループ(デンマーク、日本、南アフリカ)では、パク・ジュポンをヘッドコーチに迎えて大きな変身を遂げ、すばらしい成績を残している日本が要注意だ。もちろん日本には地元開催というメリットもある。日本にとって最大のライバルがデンマークだ。デンマークはこれまで7度も決勝に進出しながら、いまだに1度もカップを手にしていないが、当然、このCグループでは1位の本命だ。一方、南アフリカにとっては、2004年のジャカルタ大会と同様、若手選手が経験を積む場となるだろう。日本がこのグループ2位になると、次の対戦相手がDグループ(マレーシア、イングランド、アメリカ)の3位であることから、準々決勝進出への見通しは明るいといえる。



トニー・グナワン (アメリカ)Dグループ(マレーシア、イングランド、アメリカ)も注目の組だ。マレーシアは決勝トーナメントの準々決勝まで一気に進めるシード権獲得を目指すはずで、一方、イングランドとアメリカもより有利な立場を目指して戦うことになる。イングランドとマレーシアは3月末に開かれるコモンウェルスゲームの団体戦と個人戦でおそらく対戦しているはずで、トマス杯ではその再戦が実現することになる。こうしたこともDグループの戦いに話題を添えるはずだ。


ダブルスの世界チャンピオン、トニー・グナワン/ハワード・バック組は豊富な経験を活かし、自分たちよりも若チームメートを率いて自国アメリカのためにコート上で活躍するだろう。しかし、アメリカンドリーム実現のためには不可能を可能にしなければならない。その理由は、シングルスの顔ぶれを比べると、例えイングランドがシングルスを不得手としていても、実績ではアメリカをはるかに上回っているからである。

順位決定リーグの組み合わせを見て、どのチームが準決勝に進むかを予測するのは、韓国対インドネシア戦の結果が大きく左右するため一筋縄ではいかない。仮に韓国がインドネシアに勝ったとすると、準決勝の組み合わせは中国対韓国、そして、マレーシア又はインドネシア対デンマークと見るのが順当な予想だろう。逆に、インドネシアが順位決定リーグで韓国を下した場合、準決勝の顔ぶれは、中国対インドネシア、および、マレーシアまたは韓国対デンマークになると思われる。



ユーバー杯

ツァン・ニン (中国)ユーバー杯でも中国の牙城を崩そうと激しい戦いが繰り広げられるはずだ。まず、中国が所属するWグループ(中国、チャイニーズタイペイ、アメリカ)では、前回優勝チームの前に立ちはだかるのはチャイニーズタイペイだ。中でもチームの至宝で世界選手権の銅メダリストのチェン・シャオチェーの活躍にチームの命運がかかっている。実際、チェンは過去の大会において中国選手達を大いに苦しめてきた。一方アメリカチームはこの大会でも選手に経験を積ませることを主眼に置くはずだ。そして、決勝トーナメントで少しでも有利な枠を目指し、台湾のシャトラーたちに全力で向かっていくだろう。





ミア・アウディナ (オランダ)Xグループ(オランダ、イングランド、ホンコンチャイナ)は接戦が予想され、4つのグループの中で最高の組み合わせと言える。どのチームが1位になるかを予想するのが極めて難しい。オランダチームは、最近行われたヨーロッパ大陸予選で優勝したことからも、このグループの本命といえるが、ゲイル・エムズという素晴らしいプレーヤーを中心に、安定した力を持つ3人のシングルスプレーヤを揃えたイングランドも、オランダにひと泡吹かせるだけの可能性を持ったチームだ。一方、ホンコンも決して軽視はできない。この順位決定リーグ戦では、ワン・チェン(ホンコン)、ミア・アウディナ(オランダ)、ヤオ・ジエ(オランダ)、トレーシー・ハラム(イングランド)といったシングルスのトッププレーヤー達が顔を揃えることから、数々の熱戦が繰り広げられるはずだ。仮にこのグループで3位になると、決勝トーナメント準々決勝で韓国チームと対戦する可能性があるため、それを避けるべく、どのシャトラーも全力で順位決定リーグに臨むはずだ。


ジュリエン・シュネック (ドイツ)Yグループ(韓国、ドイツ、シンガポール
これまで韓国チームはラ・キョンミンという強力なリーダーの活躍により、中国チームを除けば、他のチームよりワンランク上の戦いをしてきた。しかし、前回のユーバー杯を最後にラ・キョンミンが引退したこともあり、今回の大会はこれまでとは状況が多少変わるだろう。韓国チームの命運を握るのは若手のプレーヤー達で、彼女らは溢れる才能を持っているものの、実力派揃いの対戦相手が控えているこのグループでは、結果の予想は簡単ではない。

まずドイツチーム。トッププレーヤーのシュー・ハイウェンが絶好調で、シングルスとダブルスの両方でフル出場してくる。シューに加えて、ジュリエン・シュネックやニコール・グレターといった非常に頼りがいのある「2本目の矢」を抱えているドイツチームは、グループ首位も十分うかがえる。もし首位で順位決定リーグを通過すれば、オランダと再び顔合わせをしないですむだけでなく、さらに重要なことに、準決勝で中国を避けることができる。一方、シンガポールは経験豊富なチームで、シングルスと第1ダブルスに強力な布陣を敷いている。そのため、この3チーム間の戦いの結果は予想しがたい。

潮田玲子/ 小椋久美子(日本)Zグループ(日本、ニュージーランド、南アフリカ
このグループでトップを行くのは日本で、今大会は、ここ何十年間で銀メダルまたは銅メダル獲得のチャンスが一番高いといえる。日本はユーバー杯で中国に次ぐ優勝回数を誇るものの、このところ決勝まで行くことができないでいる。しかし今回のチーム陣容と、おそらく4つのグループの中で一番戦いやすいZグループに入ったことからも、パク・ジュボン率いる日本女子チームは長いトンネルを抜け出すことができるかもしれない。グループ内で1位になれば、次の準々決勝で中国から最も遠い枠のシード権を得るため、順位決定リーグから全力でゲームに臨むはずだ。

一方、ニュージーランドと南アフリカは、このグループで2位か3位だとトーナメント1回戦では非常に厳しい枠に入らなければならないが、それを避けて楽な枠にシードされるためにグループ1位になれるチャンスも十分ある。


結論として、強豪が順当に勝ち進めば(そうならないのがスポーツの常で、それがスポーツの醍醐味だが)、ユーバー杯準決勝の組み合わせはオランダ対中国、そして韓国対日本になるだろう。

試合日程:http://www.yonex-tuc.com/schedule/index.html