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波乱続きの大陸別予選

前回優勝国の中国と今回開催国の日本はすでにトマス杯とユーバー杯の出場権を得ている。それ以外の国々は全世界で繰り広げられる大陸別予選を勝ち抜かなければ、本選への道が閉ざされてしまう。熱戦が繰り広げられた予選がすべて終了し、アジアとヨーロッパでは意外な結果となった。


ヨーロッパ地区予選

Bao Chunlai (CHN)デンマークはカミラ・マーチンの不在を、今回ほど悔やんだことはなかっただろう。2月16日から25日までギリシャのテッサロニキで開催されたユーバー杯ヨーロッパ地区予選において、上位3チームに与えられる本選行きのチケットを取り損なうという、デンマークチームにとってはまったく予想外の結果に終わった。

前回2004年のジャカルタ大会はカミラ・マーチンを欠いた状態でも本選進出を果たしたが、マーチンに続きダブルスのスペシャリスト、リッケ・オルセンとアン・ルー・ヨルゲンセンなどの主力プレーヤーが次々と引退してしまっては、今回、本選進出というハードルはいかにも高すぎた。



Paaske / Laybourn (DEN)デンマークのトップシングルプレーヤー、ティーネ・ラスムセンはアキレス腱の断裂で長期休養した後で第一線に復帰したが、その直後、再び足に軽い怪我を負いヨーロッパ地区予選を棄権した。そのためデンマークチームの命運を、経験の浅い若いプレーヤーたちに託さざるを得なかった。

デンマークはグループ別リーグ戦を1位で準々決勝へ進んだ。準々決勝ではこれまで敵ではなかったフランス相手に思わぬ苦戦をしたものの何とか勝利した。続く準決勝ではイングランドに敗退。本選進出の最後の切符を巡る3位決定戦では、女子シングルスの3試合でポイントを失い、あっさりドイツに負けてしまった。



Sony Dwi Kuncoro (INA)ヨーロッパにおける最大の番狂わせはオランダ女子チームの思いもよらぬ快進撃だった。オランダは準決勝でドイツと対戦したが、勝負の行方は最終第5試合の最終ゲームまでもつれ込むほどの接戦だった。その第3ゲームも接戦になり、結局、ジュディス・メレンディクス/ブレンダ・ベーンハッカー組がシュー/ピトロフスキー組を下し、3−2でオランダが決勝に進んだ。続く決勝でもイングランドに圧勝した。オランダの優勝はまったく予想外だったが、よく分析してみれば、非常に優れた選手層を持つこのチームが優勝するのも十分に理由のある事だった。

マーチン・ファン・ドーレマレン監督はユーバー杯の本選経験のないミアとヤオが頼もしい武器となってくれることを期待しているはずだ。

ユーバー杯の切符はオランダ、イングランド、ドイツが獲得した。

女子チームは本選出場を逃したデンマークだが、男子はいつものようにヨーロッパ最強だった。ピ−ター・ゲードを柱とするチームは、予選の行われた1週間、1試合も落とすことなく、すべての対戦相手を撃破した。



Wong Choong Hann (INA)ドイツとの決勝戦において、ピ−ター・ゲードは長身のビョルン・ヨッピンに第1ゲームを取られ一瞬冷や汗をかいたものの、その後はヨーロッパチャンピオンが本来の力を発揮し、チームが東京行きのチケットを手にする先陣役を果たした。トマス杯が初めてヨーロッパに渡るとしたら、そのチームはデンマークしかない。


決勝戦まで勝ち進んだドイツが2枚目のチケットを手にした。3枚目のチケットを巡るイングランドとオランダの3位決定戦は、イングランドの第2シングルスプレーヤーのアンドリュー・スミスがエリック・パンに負けただけという3−1の圧勝でイギリスが勝利した。



アジア地区予選

Lee Hyun Il (KOR)宮殿をはじめ街全体がピンク一色のインド・ラジャスタン州ジャイプールで開催されたアジア地区予選においても、いくつかの予想外のことが起きた。日本と中国は開催国と前回優勝国としてすでに本選出場が決まっているため、トマス杯・ユーバー杯共に、残りの4つの切符を巡って激戦が繰り広げられた。

予選段階で手痛い敗北を喫したのはタイだった。有望な選手を多数抱えているにもかかわらず、タイは男女共に本選をテレビ観戦するはめになってしまった。男子はグループリーグ戦でインドネシアと同じグループという厳しい条件だった。ポンサナがタウフィックを破り一瞬夢を掴みかけたものの、結局、インドネシアの若手プレーヤーたちに本選出場の夢を絶たれた。

Prapakamol/ Ngernsrisuk (THA)アジア各国にとって、トマス杯予選での最大の試練がグループの1位にならなければ決勝トーナメントに参加できないことだった。4つの出場枠をめぐり4つのグループで予選が行われ、各グループ1位のチームが自動的に本選出場切符を獲得するシステムのためだ。ここで予想外の健闘をしたのが地元インドの男子チームだった。予選でシンガポールと香港を破り、見事に本選出場権を獲得した。インドの本選出場はゴピチャンドの活躍で旋風を巻き起こした2000年の中国・広東大会以来だ。

トップダブルスのシギット・ブディアルトを欠いたものの、やはりインドネシアが3つ目の枠を順当に確保。韓国とマレーシアが残り2つの枠を巡って争った。幾度もジュースが繰り返される接戦の末、マレーシアが3−2で韓国を下し予選1位となり出場権を獲得した。マレーシアチームはシングルスにリー・チョンウェイ、ハフィス・ハシム、クァン・ベンホンという強力なメンバーを揃えたため韓国を破ることができた。

ユーバー杯では、シンガポール、香港、韓国、台湾が各グループの1位となり、本選出場権を獲得した。この上位4チーム間でのトーナメントでは、予想通り韓国が1位になった。ここ数年、チーム対抗戦で中国と互角に近い試合ができるのは韓国だけだったことからも順当な結果だろう。


その他の地区予選

Lee Hyun Il (KOR)ヨーロッパとアジアが最強の選手たちを抱え、大陸別では2大勢力といえるが、それ以外の大陸にも1つずつ本選出場権が与えられており、代表チームを巡って予選が繰り広げられた。パンアメリカ地区ではアメリカが比較的楽にトマス杯とユーバー杯両方の出場権を得た。2位はいずれもカナダだった。

オセアニア地区では、世界選手権銅メダルの実績を持つニュージーランドが男女とも1枠ずつの代表の座を確保した。予選の日程上、最後の代表を決めることになったアフリカ地区は、男女とも南アフリカが優勝した。

代表がすべて出揃った2月25日、東京でシード決定リーグ戦の組み合わせ抽選会が行われた。リーグ戦段階から激しい戦いが予想される組み合わせになったが、その中でも韓国とインドネシアが入ったトマス杯のBグループが最も激戦区となるはずだ。同じグループのニュージーランドにとって、準々決勝まで勝ち進むのはきわめて難しい状況だ。ユーバー杯では、イングランドとオランダがXグループ内で対戦し、準々決勝へ進む上位2チーム入りを目指すことになった。




Aグループ Bグループ Cグループ Dグループ
中国 韓国 デンマーク マレーシア
ドイツ インドネシア 日本 イングランド
インド ニュージーランド 南アフリカ アメリカ




Wグループ Xグループ Yグループ Zグループ
中国 オランダ 韓国 日本
チャイニーズタイペイ イングランド ドイツ ニュージーランド
アメリカ ホンコンチャイナ シンガポール 南アフリカ